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市川昌(江戸川大学名誉教授・日本キリスト教所沢教会員)
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ペンテコステ(精霊降臨祭)は、クリスマス(イエスの生誕祭)、イースター(復活祭)と並んでキリスト教の3大祭典といわれます。
日本ではペンテコステを特別に祝うキリスト教会は少なく、ペンテコステとは何かを知る方も少ないといわれます。所沢教会では2024年のペンテコステを5月19日の日曜日の礼拝で祝いました。そこで美術史では精霊降臨祭をどう表現してきたか、お話ししたいと思います。ペンテコステはイースター(復活祭)の後の50日目の日曜日に行われる精霊降臨祭で、世界中の教会信徒が集り昇天されたイエスの行いや御言葉について話し合う教会や信徒たちの学校の始まりを祝う日だといわれます。この絵画は初期ルネサンスのスペインの画家エル・グレコ(El
Greco)が16世紀の1597年に描がいたペンテコステに祈る人々の絵です。ペンテコステの日は、聖書によれば風が激しく吹いて嵐のような天候は、神が人間界に精霊を通じて導きをする機会であるとされています。つまり私たちは気象の変化を嘆くだけでなく生き方を考える時間でもあります。
画家グレコはこの絵で精霊の象徴であり平和の使徒である白い鳩が雲間から輝く光に導かれて飛び立つ様子と、画面中央部には聖母マリアや使徒ペテロたちの信徒の宗教的感動を描きました。天上と地上の熱い炎のような信仰の魂が無数に立ち昇る様子が描かれています。古典的な絵画ですが現代人の心の課題に通じる表現です。
ペンテコステは歴史的には多様な言語や文化の民族が、相互に理解しあう日でもあり学校の起源ともいわれます。改めて国際理解の大切さも考えたい今日この頃です。
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| 2024年6月 |
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